19. ビューティフル・ネーム
♪Every child has a beautiful name.
声かけよう名前を すばらしい名前を
誰かがどこかでこたえてる
すばらしい名前を叫ぶ
名前それは燃える命
この世界中に一人づつひとつ
・・・・・・
(song by ゴダイゴ)
「自分のものの筈なのに人にばっか使われてしまうものな〜んだ?」
なんてクイズが昔ありました。
答えはそう、「名前」です。
親が生まれる子供に与える最初のプレゼントです。
「名」の字源は、戦争の際、「夕」方の暗闇で敵か身方か判別するために「口」で声を出す形だそうです。(だから「夕」+「口」)
文字には不思議な力が宿ると信じられ、その後「名」は権威を象徴する意味も含まれ、有力者たちは敵に自分の意図や性格を示し威嚇したそうです。日本でも戦国時代、元服を迎えた成人は名を変え新しい人格として世に名を残してきました。
僕は子どもの名前を考えるにあたって、哲人ピタゴラスの言葉にあるように「自然界は全て数によって支配され、生まれて死ぬまで日にちから名前、寿命に至るまで数式によって統計的に割り出される」ということに習って姓名判断から四柱推命などある理論にしたがったものを研究し、漢字字典と字源辞書を見ながらその字の成り立ちを研究し、どっからも文句の出ようが無い名前を導きました。
僕はどっからかダメだしをくらうのは嫌な性分なので、「悪い」といわれるものよりも「良い」と言われるように研究し、理論武装します。
文句を言ってきたらいつでも迎撃できるように…。
「書きやすい」「読みやすい」「覚えやすい」を三大原則に、ヘンテコリンな名前じゃなく、シンプルで愛着のある名前をあらゆる角度から考察していきました。
よくある一般的な音(呼び方)にして、その子が小学校で自分の名前を漢字で書くことを想定したり、だれかがその名前を素直に読めるように、その子が60歳を過ぎても〜〜ばあちゃんと呼ばれても違和感のないように、そしてそんな中にも時代の新しさがあるようにあれこれ考えました。
名前を付ける際に思ったことは、その子に付けてあげるものなのだけれど、名前を呼ぶ周りの人達のユーザビリティも忘れてはいけないということでした。
僕にとって命名はデザイン作業そのものだし、利用するクライアント(子)にもユーザー(名を呼ぶ人)にも便利で快適でなければいけない。その中で、その子に対するコンセプトを設定し、それを「名前」という形態に具象化する。
小学校の自由研究などで「名前の由来」を子供に聞かれたとしてもちゃんと答えられるようにしたいし、「言霊」(ことだま)の意味に添って生きていって欲しいと願う。
僕は前回(一人目出産のとき)は立会い出産だったのですが、そのとき、助産婦さんが、「お腹の中にいるうちからその子の名前があるなら、生まれた瞬間に呼びかけるとパチっと目を開けてそっちを見ようとするよ」と言われて半信半疑ながら生まれた直後にその名を呼ぶと、本当にその通りになってかなりびっくりした思い出があります。
昔は生まれるまで性別がわからなかったので、「生まれる前に名前を付けると悪魔が宿ったり、男か女かようわからん子が生まれるぞ」なんて迷信なんかがありましたし、今でも「顔も見てないのに名前を決め付けるなんて・・・」という意見もあるようです。
でも、今はお腹の中にいるときから性別はわかる時代ですので、限定した名を生まれる前に付けてもいいと思いますし、顔を見てから名前を付けてもその子が自分の名前を選べるわけじゃないので一緒のことだと思うのです。
それに僕は今回名前を考えるに当って3ヶ月くらいかかったので、とても生まれてから2週間以内に役所に届けるなんてできないんです。
僕の場合は先に名前を付けたおかげで(胎児を)一人の人間として、
お腹にいて実際に目に出来ないながら実感を持つことができました。
あぁ、名前ってその個の存在を確認するためのものなんだなぁ・・・・・・
と、静かな感動をしました。
ひどいと思われるかもしれませんが、名前がつく前まで僕にとっては実感が無い分、妻のお腹は大きな瘤ができているだけのような感覚で、「それ」「その子」と、まるで他人事のような扱いだったような気がします。
名前はその子のものなのに付ける側の悪く言えばエゴで作られます。
だからできるだけ、その子がその名前であることに誇りを持てるように、呼ぶ人が愛着を持って呼んでくれるように、僕は名前の持つ力を知り、僕の親がどんな気持ちで僕の名前を付けたのかを理解・感謝し、素晴らしい名前をデザインし、子にプレゼントしたいと思います。
written by ayanpa
Post Script: 「名は体を表す」
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